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Nov 2, 2012

ルーサン・フリードマンへのインタヴュー  Interview with Ruthann Friedman

『ユリシーズ』や『アシッド・フォーク』を読んでいる人には、ルーサン・フリードマンの名前はとうにお馴染みのはずよね。彼女はアメリカの偉大なフォーク・シンガー。たぐいまれなソングライター。ヴァン・ダイク・パークス、ジャクソン・ブラウン、デヴィッド・クロスビー、ジャニス・ジョップリン、ジェファーソン・エアプレインらとのお友達。でも、一度もヒッピーだったことがない女性……。アソシエイションの1967年の全米ナンバー1ヒット曲「ウィンディ」(誰もが知っている曲!)の作者であるルーサンは、1970年に唯一のソロ・アルバム『Constant Companion』をリリースした後、何と30年以上も沈黙していたわ。2006年に『Constant Companion』がリイシューされるまでね。その間彼女は何をしていたかといえば、文房具の会社を興してからそれを畳み、結婚をし、2人の娘さんを育て上げ(ひとりは心理学者になり、ひとりは医者になったわ)、その後大学(UCLA)に行って文学の修士号をとったの。そして今、彼女は多くの人々から寄せられている新たな関心に励まされて、作曲とギタープレイへの情熱を再燃させているところ。しかも、ウルフギャング・レコーズからは待望のセカンド・アルバムまでとうとうリリースされるのよ! すごいことね!

2012年はルーサン・フルードマンの年でもある、と先日ユリシーズの河添剛さんが言っていたわ。彼はルーサンの大ファンなの。そんなわけなので、彼がルーサンのインタヴューをしたのは当然ね。みんな、ぜひ読んでね!

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――無条件に喜ばしく、驚くべきことであり、そして信じられないことでもありますが、あなたは待望の新作『チャイナタウン』をまもなく発表します。『Constant Companion』から42年後のセカンド・アルバムをです。2006年にあなたが『Hurried Life』をリリースしたことはもちろん存じておりますが、あれは1965年から71年までの間にレコーディングされた未発表曲のコレクションでした。まず、あなたがどうしてこうもゆっくりと仕事をするのか、その理由を教えてください。いや、それとも、あなたは42年間にすでに多くの曲を書き上げていて、それらを発表する適切な機会をずっとお探しになっていたのでしょうか。

ルーサン「私は音楽業界を離れて専業主婦をしていたというわけ。だから、2006年にウォーター・レコーズがワーナー・リプライズから出ていた私の『Constant Companion』をリイシューしたいと言ってきたのは、私には驚きだったわ。それから、デヴェンドラ・バンハートからはあるフェスティヴァルへの出演要請を受けてね。で、私は再出発したのよ。第2のキャリアってところ。いい感じだわ!」

――新作『チャイナタウン』には何か一貫したテーマがありますか。

ルーサン「いえ、いくつかの主題を扱っているの。そして、大学に行って詩を勉強したことの影響は濃厚ね。私は以前よりも自分に厳しくなっているせいで、作曲にはすごく時間がかかるようになったわ。つい最近ある曲を完成させたばかりなんだけど、それにも3年かかった。『Monster Love』ってタイトルの曲よ。次のアルバムに入れようかしらね……」

――作曲をする上であなたは今も人間の裸型化した感情や体験などに関心をお寄せになっているのですか。

ルーサン「正確には説明できないわ。時々それらを表現するのは私にはきついことだって感じるけど。そう、あなたが言うところの裸型化した感情のせいでね……」

――『チャイナタウン』のレコーディングに参加したアーティストたちのことを教えてください。

ルーサン「真っ先にジョン・ミューラーのことを挙げておくわ。彼はマムラーズというバンドのメンバーだった人。バンドがロスでプレイするときは、メンバーは全員私の家に泊まったものよ。ある日ジョンは私の新曲『ジ・エンド』を聞き、サン・ホセにある彼のスタジオでレコーディングをしないかと言ってくれた。で、私はそうしたわ……。
そして後日、レコーディングした曲のCDを聞いた私の友達のアーロン・ロビンソンが自分もレコーディングに参加したいと言い出したので、サン・ホセに戻り、そこでアーロンはギター、ラップ・スティール・ギター、マンドリン、バンジョー、ドブロを弾いたわ。彼は今、ヒーズ・マイ・ブラザー・シーズ・マイ・シスターというバンドをやっているわよ。それから、驚嘆すべきベーシストのデヴィッド・ジェンキンスがベース・ラインのオーヴァーダブをし、私の古いお友達のヴァン・ダイク・パークスがピアノとアコーディオンをプレイしてくれた。また、エレナ・ルノーは2曲でヴァイオリンを弾いている。彼女は素晴しいシンガー=ソングライターでもあるわ。デヴィッド・グッドスタインは昨春マッカイブズでの私のショウで一緒になり、ドラムを叩かせてくれと申し出てくれた。彼の演奏はジャクソン・ブラウンが昔所有していたグルーヴ・マスターズ・スタジオでレコーディングしたの。
エンジニアはグルーヴ・マスター・スタジオのビル・レーン。素晴しいミキシングも担当してくれたわ。とてもいい仲間……」

――新作には今日のロスの環境、状況、ムードのようなものが反映されているとあなたは思いますか。そして、『チャイナタウン』は時宜を得てリリースされるとお感じになりますか。実際のところ、ロスの多くの若者達はあなたの音楽を再発見して興奮しているところです。彼らはあなたが現代の音楽シーンに属しているのだと信じているわけです。たとえばデヴェンドラ・バンハートがそうです。僕がロスに滞在していた2009年、彼は僕をあなたに紹介しようと大変熱心でした。また、ナサニエル・ラッセル、彼は最近東京で絵画展を開きましたが、彼もそうですね。デヴェンドラやナサニエルのような人々にあなたは大変高く評価されている。今世紀になってロスのフォーク・シーンは変貌したとあなたはお感じになりますか。

ルーサン「私の音楽は年嵩の女から生まれ出るものなんですよ。若かった頃の自分にはなかった人生の異なる視点が今の私にはある……。いくつかの曲では社会問題に言及しているわ。事態を打開できない政府の無能さだの戦争だのについて。私の関心事ね。それと、人間の問題がある。人はいかに育ち、それがどんな意味を持っているのか。加えて、音楽に合わせた叙事詩と言うべき自伝的な歌も私は歌う……。
ナサニエル、デヴェンドラ、それとパット・トーマス、彼らこそが私を再び音楽の世界に導いた人達であることは本当よ。彼らがいなければ私は再出発しなかったでしょう。とても感謝しているわ。
現代ロスの状況ということでは、60年代よりももっと沢山うまくやろうとしているアーティスト達がいるわ……。かつてはレコード会社がある程度はアーティストの面倒を見ていたものだけど(レコード会社からひどい目に合わされているバンドもいたけれど)、今やアーティストの多くは自立している。ポップが資本に勝利したの。そして、振り子は運良くフォークの方に揺れて……。また、かつてはレコード会社がレコーディング費用を払っていたけど、今では私達自身の多くがそれに頓着しない。インターネットが勝利しつつあるから。私のアルバムを買いたい人はダウンロードできるのよ。ここにこそ未来があるの!」

――『チャイナタウン』はアナログ盤でのみリリースされるのですか。それと、アルバム・リリースはいつになるのですか。

ルーサン「11月30日には私の手元に届くでしょうけど。すごくわくわくしているわ。ファースト・アルバムを出してからとても長い時間が経過しているものね。でも、新作はポップな内容だとは思わないわ。多くの曲はジャズ寄りなの……。
アルバムはすぐにCDでもリリースされるわよ。音楽を愛する私の知人の多くは、今やアナログ盤に回帰しているけどね。アナログ盤の方が豊かでより温かみのある音だから……」

――『Constant Companion』はこの冬リイシューされると聞きましたが。

ルーサン「最初のリイシューから6年を経て、2度目のリイシューになるわね。このアルバムはレア盤ということでずっと入手困難だったし、見つかっても値段が張っていたわ。というわけで、私の古いお友達のスティーヴ・スタンレーが、ワーナー・ブラザーズから『Constant Companion』の権利を取得したの。彼は来年1月のリイシューを目指しているわ。それと、彼は別のアルバムのリリースも考えているのよ。トミー・ラピューマのプロデュースで、私がヴァン・ダイク・パークス、ランディ・ニューマン、ドクター・ジョンと一緒にスタジオでレコーディングした曲を纏めたアルバムをね。これらの曲は長いこと聴き返したことがなかったから、私個人には嬉しい驚きだわ」

――近年のあなたは頻繁にロスでライヴ活動を展開されているわけですが、これは実は60年代からずっと継続されてきたことなのですか。それとも歌を止めたことはあったのですか。

ルーサン「2人の娘を育てていた時はね。でも、私はいつも歌っているのよ。家の周囲や、車の中や、ビーチなんかで。私は歌うことが好きなの」

――あなたの新作をかくも長く待ちわびていた日本のすべての老若男女に向けて、何かひと言おっしゃってください。

ルーサン「気にかけてくれていてありがとう。待った甲斐があるアルバムだって分かってもらえると思うわ。私はあなた方全員をぎゅーっとハグします」

――で、今日はご機嫌はいかがですか。最近はいかがお過ごしでしたか。

ルーサン「ありがとう、ツヨシ。バッチリよ。今度、フル・バンドをバックにプレイするわ。ベースはデヴィッド・ジェンキンス、ドラムスはデヴィッド・グッドスタイン、素晴しい若いヴァイオリニストのケイトリン・ウルフバーグ、ギターはアーロン・ロビンソンで、11月にウィスキー・ア・ゴー・ゴーとマッカイブズとでライヴをやるのよ。その準備で私は自分の大半の時間を費やしているところ。私はね、私の音楽に他のミュージシャンがどう絡んでくるのかを聞くのがすごく好きなのよ。このバンドは私が音楽を40年もやって初めて持ったバンド。私はものすごく楽しんでいるわ。
ツヨシ、ありがとう。あなたはずっと私を信頼してくれた。あなたもぎゅーっとハグするわ」

――ありがとうございました!


Photo by Lauren Dukoff


If you are readers of "ULYSSES" and "Acid Folk", you all must have known well the name of Ruthann Friedman.  She's a great American folk singer.  She's an extraordinary songwriter.  She's a friend of Van Dyke Parks, Jackson Browne, David Crosby, Janis Joplin and Jefferson Airplane.  But she has never been a hippie girl... Ruthann, who wrote #1 single "Windy" (Everyone knows the song!) in 1967 for The Association, released her first solo album "Constant Companion" in 1970.  Then she left the music world for more than 30 years till "Constant Companion" was re-issued in 2006.  In the intervening decades, she opened and closed a stationery company, got married, raised two daughters (one became a psychologist, and another a doctor), and earned a degree in English from UCLA.  And now, the interest from many people rekindled her passion for writing songs and playing the guitar.  Also, her long-awaited second album is coming very soon from Wolfgang Records!  Beautiful!

The other day, Tsuyoshi Kawasoe from ULYSSES said, "In a sense, 2012 is the year of Ruthann Friedman".  Tsuyoshi is a great Ruthann Friedman fan.  So it's normal he interviewed her.  Please read as below!  Thank you!

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--Wonderfully, amazingly, and incredibly, your long-awaited new album called "Chinatown" is coming out very soon.  But it took 42 years after you released "Constant Companion". Of course I know you released "Hurried Life" in 2006, but it was a collection of your lost recordings from 1965 to 1971.  Firstly, please tell why you work so slowly.  Or, you have already written so many songs in these 42 years, and you have always looked for a right and correct chance to publish them for a very long time?

Ruthann   I left the music world to raise my family. I was surprised when Water Records wanted to reissue my Warner Reprise album "Constant Companion".  Then Devendra asked me to play at a festival and I started again.  It’s like a second career and I love it!

--About "Chinatown", the album is just a collection of your new songs, or you have a consistent concept throughout?

Ruthann   It is a collection that covers several genres and is very much affected by my having gone back to college and studying poetry.  I am more critical of my own songs and they do take me longer to write.  I just recently finished one that took me three years...  It’s called Monster Love and will be on my next album...

--Still you are much interested in the naked emotion and human experiences for your song writings?

Ruthann   I try hard to tell the truth when I write...  Sometimes they are difficult for me to perform because of, as you said, raw emotions...

--Please tell me about the musicians who worked with you in the recording sessions of "Chinatown".

Ruthann   First of all it was John Muller who was a member of the band the Mumlers who used to all stay at my house when they played in Los Angeles.  He heard one of my new songs, The End, and asked me to come to his studio in San Jose to record...which I did...
Then my friend Aaron Robinson heard the CD and wanted to play on it so we went back to San Jose and he played, guitar, lap steel guitar, mandolin, banjo and dobro.  He is now in the band He’s my Brother She’s my sister...
Then my amazing bass player David Jenkins overdubbed his bass lines alone and with my old friend Van Dyke Parks who Played Piano and accordion.
Helene Renaut played violin on two tracks.  She is a wonderful singer songwriter herself.
David Goodstein was at my show at McCabes last spring and asked to play drums with me.  He went into the studio which was donated by Jackson Browne, Groove Masters Studio.
Bil Lane... the engineer at Groove Master studios did a great mixing job too.  A very fine fellow...

--Do you think your new album is reflected by the some great atmospheres, circumstances, situations of LA in the 21st century?  So, do you think "Chinatown" is coming out as you think proper?  In fact, I know many young people in LA feel excited to find your music again and they believe you just belong to the contemporary popular music scene.  For example, Devendra Banhart is the one.  He eagerly wanted to introduce me to you in 2009 during my stay in LA.  And Nathaniel Russell, who recently had his solo art show in Tokyo, as well.  You are loved and highly appreciated among young like Devendra and Russell.  Do you think the LA folk music scene has changed in this century?

Ruthann   My songs come from an older woman.  I have a different perspective on life than I did when I was young.  Some of them are socially relevant as they deal with issues of war and our government’s inability to get anything done...  Things I care about.   Also about human issues.  How we are raised and what that means to us...  Also autobiographic songs that are more like narrative poems set to music...
Nat and Devendra and Pat Thomas really got me started again.  I might not be writing if it wasn't for them.  I am so grateful to them.
There are so many more people trying to be successful than in the 60s.
Record Companies took care of you in a way (although they were terrible to some bands)...  Now most of us are on our own...pop has taken over.  The pendulum swings back and with luck it will swing back to folk...
There was money up front and they payed for studio time.  Now most of us are on our own.  The Internet is taking over.  I am giving people who buy my album an access to my songs online so they can download them.  The future is now!

--"Chinatown" is released only as the vinyl edition?  If so, why?  And tell me the release date!

Ruthann   I will have it in my hand by November 30th.  I am very excited about it as it has been so very long since I released anything.  I don’t think it’s pop.  Most of my songs lean more towards jazz...
We will be releasing it in CD soon.  Many people I know who love music are going back to vinyl.  It is richer and warmer.

--I heard "Constant Companion" will be re-issued this winter.  Please tell me about that in detail.

Ruthann   The second reissue in 6 years.  It’s been hard to find it and it has gotten very expensive and hard to find.  So another old friend Steve Stanley got the rights from Warner Brothers.  He is trying for a January release date.  He is also releasing another CD which is compiled of songs I recorded in the studio with Van Dyke, Randy Newman and Dr. John produced by Tommy LaPuma.  I haven't heard them for years and was pleasantly surprised.

--Now you have often live shows in LA.  You have kept on playing live in front of the audience since the 60's?  Have you ever stopped to be a singer before?

Ruthann   When I raised my two daughters... But I always sing... I sing around the house and in the car and at the beach I love singing...

--Please give some words to Japanese young and old people who have waited for your new album for a very, very long time.

Ruthann   Thank you so very much for caring.  I hope that you will find my album worth waiting for.  I give you all a big hug.

--Lastly, how are you today?  How have you been these days?

Ruthann   Thanks for asking Tsuyoshi.  I am well.  Playing with a full band...  David Jenkins on bass, David Goodstein on drums, Kaitlin Wolfberg a fabulous young violinist and Aaron Robinson is going to join us at the Whiskey a Go Go and McCabes in November...Preparing for these shows is is taking up most of my time. I love hearing other musicians interpretation of my music.  It is the first band I have played with in 40 years and it is great fun.
Thank you Tsuyoshi for keeping the faith...a big hug to you too my friend.

--Thank you very much!

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